今あらためて2年間を振り返ってみて一番感じることは、
人との出会い、つながりの大切さということです。
もちろん、豆腐製造についての技術を学べたということは、
僕の人生においてかけがえのない財産となりました。
大桃さんからは、とてつもなく大きなものをいただきました。
しかし、それも大桃さんとの出会いがあったからです。
そして、大豆問屋さん、機械屋さん、
こうざき自然塾の鈴木さん、
たくさんの豆腐屋仲間、
神山酒店さん、ゆうゆうさん、寺田本家の方々・・・
2年間、自分なりに一所懸命豆腐づくりを学んできたつもりです。
でも、開業に向けて具体的に自ら動くといったことはありませんでした。
こうなりたいなぁという想いは持っていました。
それを周りの人たちが感じてくれて、線路をひいてくれたような感じです。
アルボムッレ・スマナサーラ著「ブッダの幸福論」という本に、
「好きな仕事」ではなく「できる仕事」
をしなさいというようなことが書かれています。
好きこそものの上手なれとはいいますが
それなら歌が好きな人はみんな歌手になってしまいます。
「好き嫌い」というのは人間ころころ変わるということもあります。
そうではなくて「できる」からその仕事が好きになるというのがほんとのところだと。
僕は「できる」仕事を見つけられたのだと思います。
僕が唯一自分を誉めてやるとすれば、そのことについてです。
その仕事を必死にやれば、
自然と周りの人たちが応援してくれて、
道が開けてくるのかなと今は感じています。
そう考えるとなおさら自分一人ではなにもできないと思えてきます。
「みんなに生かされている」と身にしみて思います。
「月」、は自ら輝くことはできません。
「月のとうふ」もそうです。
それを応援してくれる人たちの想いが、
「月のとうふ」を輝かしてくれるのだと思います。
今まで会った全ての人、
これから会う全ての人、
ありがとうございます。
(修行編 了)